「”甲種危険物取扱者をとったほうがいい”って先輩に聞いたけど、実際はどんなことを勉強するの?」
「甲種危険物取扱者はどれくらいの勉強すれば合格できるの?」
大学で化学を専攻している人なら一度は聞いたことがあるであろう”甲種危険物取扱者”の資格。
一言でこの資格を説明すると「消防法で指定された全ての危険物取り扱いと定期点検、保安の監督ができようになる」資格です。
この記事では、「化学専攻の学生に向けた甲種危険物取扱者試験の特徴」についてご紹介します。
大学在学中に一発合格した筆者が分かりやすく解説しているので、受験の参考になりましたら幸いです。
そもそも甲種危険物取扱者ってどんな資格?
危険物取扱者資格は国家資格です。
甲種、乙種、丙種の3種類がありますが、甲種が最も上位の資格となります。
甲種危険物取扱者試験に合格すると、消防法で指定された全ての危険物を取り扱うことができるようになります。
そのためメーカーなどの製造現場で重宝される資格です。
将来、メーカーの研究職や開発職を目指している大学生は取得しておいたほうが良いでしょう。
また、危険物取扱者を取得しておくと、「危険物保安監督者」に選任された場合に講習を受けなくても防災管理者や防火管理者になる資格が得られる等のメリットもあります。
化学専攻の理系大学生は学生のうちに取得しておこう!
メーカーの研究職や開発職に就く場合、ほとんどの会社で甲種危険物取扱者の資格を取得するよう指示されます。
将来的にどっちみち取らなければならないので、比較的時間に余裕のある学生のうちに資格を取得しておくのがおすすめです。
受験資格を確認しよう!
乙種や丙種とは異なり、甲種の場合は受験資格があります。
詳しくは消防試験研究センター公式HPよりご確認ください。
化学専攻の大学生であれば、ほとんどの方が「大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者」に該当するため、受験資格をクリアできると思います。
試験の特徴は?
試験の特徴をまとめました。
●マークシート形式(五択の択一問題)
●試験問題は45問
●試験時間は2時間30分
単純計算で1問あたり約3分かけられる計算です。これはめっっっちゃ時間に余裕があります。試験時間が足りなった、ということはまずありません。試験開始から35分以降に途中退室が可能となります。筆者が受験したときもほとんどの人が途中退室していました。
試験科目
①危険物に関する法令:15問
最も暗記が大変となる科目です。消防法に出てくる細かい数字を暗記しなければなりません。
②物理学及び化学:10問
高校までの科学の知識で解ける問題です。化学専攻の学生であれば、特に取り立てて勉強する必要はありません。
➂危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:20問
既に研究室に配属されており、化学物質の取り扱いに慣れていれば比較的勉強しやすい分野。ですが、化学物質の色や比重といった細かい情報を一つずつ正確に覚えなければいけないので結構大変です。
合格率、合格基準点は?
上記各科目で60%以上の正答率で合格です。
また、合格率は2019年度で40.1%でした。
難易度は高くありませんが、①法令と➂性質はちゃんと勉強していないと落ちます。
同時に受験した同級生は試験勉強をさぼったらしく、しっかり落ちてました(;’∀’)
試験日はいつ?
甲種危険物取扱者試験は2~3か月に1回の頻度で試験が開催されています。
各都道府県内の様々な場所が受験会場になるため、自宅からの交通アクセスをよく確認してから申し込みしてください。
私は同じ都道府県内でも電車で1時間近くかかる僻地の会場を誤って申し込んでしまったため、軽くプチ旅行のようになっていました。まぁそれはそれで楽しかったですが笑
必要な勉強時間は?
勉強時間の目安は一般的に「150~180時間程度」と言われていますが、暗記の得意な方はもっと短い勉強時間で合格することも可能です。
私の場合は1日2~3時間・1か月程度の勉強期間で合格できました!
まとめ
今回は、化学専攻の大学生向けに「甲種危険物取扱者試験の特徴」について解説しました。
興味を持たれた方はぜひ受験を検討してみてくださいね。
具体的な勉強のコツはこちらの記事をご確認ください。
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